超臨界状態にする物質(溶媒といいます)としては、二酸化炭素の他に、水・エタン・エチレン・プロパン・亜酸化窒素などが使われますが、食品や医薬品の抽出に使われるのは、やはり最も扱い易く、好結果が得られ、しかも安全な二酸化炭素です。
超臨界流体としては、二酸化炭素は次のような理由でとても有利です。
- 臨界温度が31℃と低いので、熱に弱い材料も変質させずに抽出する事ができます。
- 僅かな圧力の変化で流体の密度が変わるので、容易に条件を変えて、抽出したい物質を選択できます。
- 浸透力が大きいので、よく抽出できます。
- 二酸化炭素は全く毒性がありません。
- 減圧すれば二酸化炭素は元通りに気化するので、安全かつ容易に「脱溶媒」が行えます。
二酸化炭素を使ったプロポリスの抽出には、次のような特長があります。
まず、二酸化炭素には脂溶性がありますので、「テルペノイド」などの脂溶性成分がよく抽出できます。また、二酸化炭素で抽出したプロポリスエキスには、アレルギーの原因となるような「黒色タール状物質」が皆無で、その樹脂成分本来のきれいな黄色を呈していて、まろやかな芳香があります。また、抽出時には無酸素状態ですので、抽出した「フラボノイド」は酸化する事なく、色も成分も本来の状態に保たれます。(フラボノイドが酸化してしまうと、有効成分は重合体となって褐変し、活性を失ってしまいます。)